りおとみおの冒険もそろそろ終わりに近づいてきました。
お話の続きが気になる方も多いと思いますが、今回は番外編です。
お話の中にも登場している「とかき」は何者なのか!
気になってる方も多いハズ!
ということで!
「とかき」くんが主役のお話。番外編行きましょう!
りおとみお 「とかきの決意」
朱雀の山で話を聞いていた「とかき」。
りお達が白虎に会いに行く事を聞きながら、何やら考え事をしています。そして・・・
りお達には何も言わず、そっと朱雀の山を降り始めました。
とかきの行動がわからない手下達。その一人が、勇気を出してたつきに聞いてみることにしました。
手下①
「親分、どこに向かっているんですか?」
とかき
「ああ、あのお方に会いに行くんんだよ。」
あのお方??
手下達はキョトンとしています。
手下達
「あのお方って誰だ?」
「知らないよ。お前、知ってるか?」
「いやいや、先輩達が知らないのに僕ら知らないっすよ」
可愛い手下たちは、とかきが言う「あのお方」がわからない様子。
そんな手下達を気にもせず、とかきはどんどん歩いていきます。手下達は置いていかれないように、小走りでついていきます。
どのくらい歩いたのでしょう?
あたりは、すっかり暗くなっています。それでも、とかきは休む気配もなく歩き進めます。
手下達は、すっかり疲れてしまっていたので、とうとうとかきに言いました。
手下①
「親分、ちょいと休みましょう!」
手下②
「そうです。もうすっかり暗くなってます。」
手下③
「おいら、疲れてしまって・・・」
とかき
「ああ、そうだな。
もうこんなに暗くなってたか・・・」
どうやら、たつきは日が沈んだ事にも気がつかず歩いていたようでした。
とかき
「今日はここで、野宿でもするかぁ~」
手下①
「じゃあ、おいら達で準備します!」
可愛い手下達は、小さな体でちょこまかと野宿の準備を始めました。
火をおこし、寝床をつくり、食事を作り・・・。とても手際よく、あっという間に野宿の準備をしていきます。
とかき
「お前ら、こういう事はほんと得意だよな」
手下達
「はい!任せてください!」
ちょっと気を張り詰めていた、とかきの顔も手下達の元気のよい返事で少し優しい顔になりました。
手下達と一緒にご飯を食べながら、とかきが話はじめます。
とかき
「あのお方っていうのはな、
実は、白虎様のことなんだ。」
手下達
「えっ!!えーーーーっ!!」
これには、手下達もびっくり。
手下①
「ど、どうして親分が
白虎様に会いにいくんですか?」
手下②~
「どういう関係なんだろ・・・」
とかき
「お前たちにも言ってなかったが
俺は、白虎様に言われて
西都の周りを守っていたんだ。」
これまた、びっくりなお話!!
なんと、とかきは白虎の部下だったのです。
とかき
「今、西都は荒れている。
この国で一番大きな街である
西都を乗っ取ろうとしている
やつらが、たくさんいるんだ。
そんなやつらが、西都に入ってこないようにするのが
俺の仕事なんだ。」
手下①
「そっ、そんな・・・」
手下②
「すごい偉い人だったなんて・・・」
とかき
「そんな偉くないよ。
白虎様の部下として何も出来なくて
いつもみんなからいじめられてたからな。
それでも、白虎様は見捨てずにいてくれたんだ。
周りがやりたくない仕事だから
もういじめられる事もない。と
西都の街から離れて街を守る仕事を
与えてくれたんだ。」
手下
「・・・。」
とかきの話を、真剣にだまって聞いていた手下達。その中の一人が、思い切って聞いてみました。
手下①
「どうして、今、白虎様に会いに行くことにしたんですか?」
とかき
「りお・・・だっけ?白き神。
あの子が現れたからだ。
あの子は、西都の守り神になる。
きっと今の荒れた西都を
良くしてくれるはずなんだ。」
手下②
「それで、それを白虎様に伝えようとしてたんですか?」
とかき
「そうだ。早く伝えたくてな・・・。」
手下達は、みんなで顔を合わせうなづいてます。
手下達
「わかりました!
それなら、今日はここで休んで
明日の朝早くから、西都に向かいましょう!
おいら達もついて行きます!」
とかきは、少し驚いた顔をしましたが優しい笑顔で「ありがとう」と伝え、すこし目が赤くうるんでいました。
とかきも手下達も、たくさん歩いて疲れていたので、その日はすぐに眠りにつき・・・
次の日の朝早く。
とかき
「早く、白虎様にお伝えしなければ・・・。」
とかきは、もう1度決意した。
白虎に恩返しをするため。そして西都を守るために。
朝早くから野宿していた場所から離れ、白虎に会いに行くのでした。
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